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なぜ起業に「練習」が必要? シリコンバレーに学ぶ練習の必要性。

こんにちは。メンターの上山です。

起業に練習が必要という話は、よく言われます。
ただ、なぜ練習が必要なのかを語れる人はあまりいません。
なんとなく練習すべきと理解していても、どうしてそうすべきかは言語化が難しいのです。
しかし、言語化できなければ伝わらないので、今回、挑戦してみます。

まず、そもそも起業の成功要因として最も大きなスキルは何だと思いますか?
色々ありすぎて選べないという方もいらっしゃると思いますが、1つ、明確なスキルをあげます。
何かと言うと「思考」です。
考え方や在り方、判断の仕方、思考全般を訓練する必要があります。
起業は何も、ハードに体を動かす、というわけではありません。
筋肉量を増やすわけでも、手先が器用になればいいわけでも無いのです。
1つだけ重要な要素があるとすれば、思考を鍛えることです。

思考を訓練する、と言っても、多くの人にとってイメージが難しいのではないでしょうか。
思考はスポーツと同様に訓練して手に入れるスキルなんだ!と言ったところで、なかなか理解しがたいと思います。
そこで、1つ、具体的な例を提示していきます。
起業の成功には、ある1つの思考様式を使えるようになることが、関わっているのです。

みなさんは「デザイン思考」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
デザイン思考とは、IDEOという会社が作り出した、イノベーションを生み出すための思考です。
商品やサービス(プロダクト)を作りだすための流れを、形式化したものです。

今、もっとも結果を出している起業手法には「デザイナー」の思考が重要視されています。
デザイナーは、計画を立てて順番に作品を作るというよりも、すぐに作品制作に取り掛かり、完成させて反響を見ます。
とにかく自分の作品を作っては人に見せて、感想をフィードバックしてもらうことが多いのです。
直感的とも呼べる思考様式が、今のビジネス開発にとって、中核になっているのです。
具体的にデザイン思考は、次の5つの段階に分けられます。

1.問題提起
ビジネスで解決すべき問題を提示する。

2. 創造
実際にプロダクトの開発を始めます。
従来の要件定義など主体に進めるのではなく、実物ベースでビジネスを作り出します。

3.試作
試作を作って試します。
主に、ユーザーに公開して反応を見ます。

4.評価
試した結果をスピード感を持って、ビジネスに反映していきます。

5. 共感
ここが理解しづらいポイントではあります。
試すうちに、ユーザーの視点や気持ちと一緒になることで、さらに深く問題を見つけ出します。
そして、改めて問題提起に戻ります。

上記5つの流れを繰り返すことによって、プロダクトを研磨していくのです。
こうした創造や試作ベースの思考を、デザイナーは常に使いこなしてきました。
最近ではデザイナーは単純に表層的な格好よさのみを求める存在ではありません。
ビジネス開発における全フローに関わるようになっています。
エンジニアやビジネス設計者、ユーザーを繋ぐ、ファシリテーターとしての役割が強くなっています。
なぜなら、デザイナーの考え方や思考形式が、ビジネス開発にとって重要だからです。
こうした思考形式を使いこなせるようになるまでに、訓練が必要なのです。

現在、世界における最も最先端のビジネスが集まるシリコンバレーでは、皆、デザイン思考を訓練しています。
よく、シリコンバレーの起業家はスポーツ選手に似ていると言われます。
トップクラスのスポーツ選手は、コーチを雇って自分自身を研磨します。
それと一緒で、シリコンバレーの起業家も、大学やVC(ベンチャーキャピタル)をコーチとして、思考形式を訓練しているのです。
新しい知識や情報を学んだら、今度は何度も試して訓練して身につけなければなりません。
知識だけあったとしても、実践でなかなか使えるようにはなりません。

これは、実際にやってみれば、誰もが遭遇する壁になるでしょう。

ビジネスやイノベーションはどちらかと言えば思考のスポーツに近いものがあります。
戦略を知っていても、戦術は何度も練習しなければ、身につけることはできません。
だからこそ、シリコンバレーの起業家は、皆が何度も練習して思考を身につけます。

例えばルームサービスの配達ロボにSavioka Telayというプロダクトがあります。
ホテルのルームサービスで食事や品物を、従業員の代わりに運ぶロボットです。
SaviokaのチームはVCによってデザイン思考をコーチングされました。
エンジニアやデザイナー、経営幹部や営業担当者を5日、徹底的にトレーニングしたのです。

月曜日は、今回のビジネスで解決すべき問題をあぶり出します。
火曜日は、解決策を考案します。その際、マインドマップやストーリーボードなとのツールを使います。
水曜日は、これまで出た解決策の中から1つを選び、ストーリーボードを作成します。
木曜日は、ビジネスのプロトタイプを作ります。
金曜日は、ユーザーにプロトタイプを使わせた上で、インタビューを行い感想や問題点を導き出します。

このようにスケジュールを組み、実践の中でどのように思考するべきかを体得していきます。
結果、何度でも体得した思考を使って、イノベーティブなビジネスを作り出せるのです。
細かくわけると、デザイン思考の中にはさらに細分化された様々なスキルがあります。
例えば、ユーザーに対する質問の仕方や、ブレインストーミングの考え方。
マインドマップやストーリーボードなどの思考ツール。
こうしたツールや考え方をどのように使いこなすかも、体得すべき内容です。

こうした訓練を大胆に活かしているのが、GEです。
GEはこれからの社会で勝ち残るために、シリコンバレーの手法をコピーしました。
まず、リーンスタートアップで有名なエリック・リースと契約。
80人のトレーナーを育成しました。
その後、トレーナーを自社で育て、教育環境を整えました。
最新の手法を導入していくことで、さらに未来を先取りする準備を整えたのです。
GEは他にもデザイナーや開発者を大量雇用したり、社訓や人事制度を変更したり。
シリコンバレーに合わせて社内の仕組みを大きく改造しました。

また、シリコンバレーの思考を真似ているのは、GEだけではありません。
FordやIBMなども、デザイン思考を取り入れ、訓練する体制を整えています。
このように思考の訓練が新しい事業開発に必要であることがよく分かります。
さらに詳しく学びたい方は、下記の本を読んでみてください。良書です。

GE 巨人の復活 シリコンバレー式「デジタル製造業」への挑戦
中田 敦
日経BP社
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ところが現在、こうして思考を訓練できる環境はほとんどありません。
本やインターネットで情報で学ぶことは出来ます。
ただ、訓練して体得できる場所はほとんど無いのです。
誰もが事業作りについて学び、実際に事業を作ることで訓練する場が求められています。
これまでのような起業塾のように学んで終わりだと、結果に結びつかないことがよく分かります。
なぜなら、訓練や実践無しに、思考は習得することができません。
Savioka Telayの例を見てもわかる通り、訓練とは実践であり、実際に事業を作ることでもあります。

これこそ、クオンカレッジβテストが知識の習得ではなく、実践訓練を重要視する理由です。
起業は思考を体得してこそ、うまく進められるようになります。
思考を体得するには、実践における訓練が必要になるのです。
実践訓練なしに、事業作りを習得することなど、出来ません。
ただ知っているだけでは、思考は使いこなすことが出来ないのです。

クオンカレッジβテストは数々の起業を通じて、知識や経験を蓄積し、シェアしていきます。
社会に影響を与え、世界を変えていくような事業のエコシステムの起点として育てていきます。
その輪の中に1人でも多くの事業づくりに興味がある人が、踏み込んできてくれたら嬉しいです。
世界の変化と同時に、事業の作り方も大きく変化を続けています。
そういった変化を敏感に受け止め、みなさんと共に共有して行きます。
みなさんと共に、世界を面白くしていく事業を作りだすことを、楽しみにしています。

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