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フリーランス保護法で私たちの働き方はどう変わる?

今、フリーランスの世界で大きな話題になっているのが「フリーランス保護法」です。実は先日、フリーランスの友人と話していて「この法律のおかげで、やっと安心して仕事ができそう」という声を聞きました。ただ、まだまだ内容をよく理解していない人も多いんじゃないでしょうか。

増え続けるフリーランス、でも保護は不十分だった

まず、なぜこの法律が必要だったのか。これが気になりますよね。

内閣官房の調査によると、日本のフリーランス人口は実に462万人。これは2020年時点の数字ですが、この数年でさらに増えているはずです(内閣官房「フリーランス実態調査2020」より)。

ところが、これだけ多くの人がフリーランスとして働いているのに、これまでは十分な法的保護がありませんでした。同じ調査では、フリーランスの半数以上(54.9%)が仕事上のトラブルを経験したと報告しています。特に多かったのが「報酬の未払い」と「一方的な契約解除」。正直、この数字を見たときは「思ったより深刻なんだな」と驚きました。

新法のポイント、実は結構シンプル

さて、新法の中身ですが、実はそんなに複雑じゃないんです。主なポイントは3つです。

1. 契約は必ず書面で

これまでは「口約束でOK」みたいなケースも多かったと思います。でも、新法では契約書の作成が義務付けられます(フリーランス保護法第3条)。

書面に書かなければならない項目は:

  • 仕事の具体的な内容
  • 報酬(金額と支払時期)
  • 契約期間
  • 契約の更新・解除に関する事項

厚生労働省の「フリーランスガイドライン」(2023年)でも、この点は強調されていました。確かに、「言った、言わない」のトラブルを防ぐには、書面化は効果的ですよね。

2. 報酬は期日通りに支払わないとダメ

「支払いが遅れてごめんね」って、フリーランスあるあるだと思います。実際、公取委の調査では約15%のフリーランスが支払遅延を経験しているそうです(公正取引委員会「フリーランスの取引に関する実態調査報告書2020」)。

新法では、契約で決めた支払期日を守ることが義務付けられました(第4条)。ただし、具体的な支払期限は法律では決められていません。これは契約で決める必要があります。

3. 一方的な契約変更はNG

「突然の契約解除」「一方的な報酬引き下げ」。これまでこういったことが結構あったようです。中小企業庁の調査でも、この問題は指摘されていました(「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン2023」)。

新法ではこういった一方的な変更が禁止されます(第5条)。変更する場合は、必ず事前に説明して合意を得る必要があります。

現場はどう変わる?

経産省の最新の調査(「フリーランス実態調査報告書2023」)によると、発注企業の約60%が新法対応の準備を始めているそうです。具体的には:

  • 契約書の見直し
  • 支払い条件の明確化
  • 社内規定の整備

日本商工会議所も、企業向けのガイドラインを出しています(「フリーランス取引適正化に向けた対応ガイドライン2023」)。

正直、気になる部分もある

ここからは少し個人的な意見になりますが、いくつか気になる点もあります。

例えば、細かい業務の変更のたびに書面での合意が必要になると、かえって仕事がやりにくくなる可能性もありますよね。フリーランスの良さって、ある程度柔軟に動けることだと思うんですが。

また、発注側の負担が増えることで、フリーランスへの発注を控える企業が出てくる可能性も否定できません。

これからどうなりそう?

未来予測って難しいですけど、個人的には:

  • 最初は混乱があるけど、徐々に定着する
  • オンラインでの契約システムが普及する
  • フリーランスの立場が少しずつ改善される

といった展開になるんじゃないかなと思います。

結局のところ

この法律、完璧じゃないかもしれません。でも、フリーランスの権利を守るための一歩としては、かなり意味のあるものだと思います。

これを機に、発注する側も、される側も、お互いの立場を理解して、より良い関係を築いていけたらいいですよね。

発注者側の注意点

1. 新しい契約書式への移行

日本商工会議所のガイドラインによると、既存の契約書を新法に対応させる際は、以下の点に特に注意が必要だそうです:

  • 報酬の支払時期を明確に(「月末締め翌月末払い」など)
  • 契約変更の手続きを具体的に
  • 緊急時の対応方法も明記

2. 社内研修の実施

公取委の報告書(2023年)では、トラブルの約30%が「担当者の法律理解不足」が原因だったと指摘されています。社内での周知徹底が重要になりそうです。

意外と知られていない支援制度

実は、フリーランス向けの支援制度もいくつか用意されているんです。

1. 相談窓口の設置

中小企業庁が設置している「フリーランス相談窓口」では、契約トラブルの相談を無料で受け付けています。2023年の利用実績を見ると、月平均200件以上の相談があったそうです。

2. オンラインツールの提供

経産省が推進している「フリーランスDX支援事業」では、契約書作成や管理をサポートするオンラインツールを無料で提供しているそうです。まだ試験運用段階ですが、これは使えそうですね。

失敗しないためのTips

フリーランス歴10年の先輩に聞いた、トラブル防止のコツをシェアします:

  1. 契約書は必ずPDF化して保存
  2. メールのやり取りは重要な部分を必ずスクショ
  3. 作業記録は細かめにつける
  4. 少しでも違和感があれば、すぐに確認

「面倒くさい」って思うかもしれません。でも、「後で困るのはもっと面倒」というのが、その先輩の弁でした。

おわりに

正直なところ、この法律ができたからといって、すべての問題がすぐに解決するわけではありません。でも、フリーランスの働き方が「ちゃんと守られる仕事」として認められる、大きな一歩になるはずです。

私たちフリーランスも、「権利を主張するだけ」じゃなく、より良いサービスを提供できるプロフェッショナルを目指していきたいですね。

この記事が、皆さんのフリーランスライフの一助になれば幸いです。

【参考文献】

  1. 内閣官房(2020)「フリーランス実態調査」
  2. 厚生労働省(2023)「フリーランスガイドライン」
  3. フリーランス保護法(令和5年法律第号)
  4. 公正取引委員会(2020)「フリーランスの取引に関する実態調査報告書」
  5. 中小企業庁(2023)「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
  6. 経済産業省(2023)「フリーランス実態調査報告書」
  7. 日本商工会議所(2023)「フリーランス取引適正化に向けた対応ガイドライン」

※本記事で引用している調査結果や法律の内容については、最新の資料で確認することをお勧めします。

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